1. 地盤の基礎を甘く見ないようにしましょう 長期的に住むことを考えると、地盤チェックは大変重要です。
地盤が堅固でない地域で、しかもそれに適合した基礎ができていないと、建物の重さで地盤が沈んでくることもあるからです。地盤をチェックするには、購入予定の物件が建つ周囲の建物をじっくり見て回りましょう。基礎については、地盤の強度に合わせた施工がされているはずですが、営業マンに納得のいくまで尋ねましょう。
2. 購入予定物件の周辺環境は?
広告の「徒歩××分」は、1分80mを基準にしていますが、駅までの道のりやスーパー・銀行などの生活施設、学校など日常の環境については、自分の足を使って調べましょう。また、朝、昼、夜と時間帯を変えたり、平日と休日、雨の日など、条件を変えて出かけ、その違いを把握しておきましょう。
3. マンションの物件チェック
ついつい○LDKの数字に関心がいきがちですが、マンションの設計において大切なのは広さや形状、水回りの位置です。十分な広さか、無駄なスペースはないか、水回りはまとまっているかをチェックしましょう。また、構造を確認することで安全性や耐久性、防音性等の見当もつきます。設備における不明点などは営業マンに説明を求めましょう。
4. 戸建住宅の物件チェック
戸建住宅には「木造軸組工法」「2×4(ツーバーフォー)工法」「プレハブ」などの工法があります。「木造軸組工法」は「在来工法」「木造在来工法」とも呼ばれ、代表的な工法となっています。「軸」で構成していきますので、開口部を大きく取れるため窓の大きい開放的な家となります。「2×4」は北米で一般的な工法で、「軸」ではなく「面」で構造体を作ります。このため、耐震性に優れた住まいができます。また「プレハブ」には、骨組み材によって「鉄骨系」「木質系」「コンクリート系」にわかれます。部材を工場で生産し、現場で組み立てます。工法によって性能も異なってきますので確認をしておきましょう。では、これから施工する戸建ての場合はどうするか? 建物を建てていく段階で、設計どおりに建っているかをチェックする「工事監理」という役目を担う人がいます。この人は建築の節目ごとに図面と現状を照らしあわせ、状態をチェックする業務を担っています。ここでのポイントは任せきりにしないこと。自分でも何度も工事中に現地に足を運び、コミュニケーションを頻繁にとって工事状況を尋ねておくことが大切です。建売住宅の場合、必須チェックポイントは全部で3つあります。まず「土台」がどうなっているかということ。湿気対策ができているか、シロアリなどの被害がないかを調べます。次に「柱の太さ」です。場所によって用いられる柱の太さが違うので、それぞれ何cmあるかを営業マンに尋ねておきましょう。最後に、柱がゆがまないように建物を支える「筋交い」です。これらは自分で調べるのが難しいこともあるので、建築士に依頼してみるのもよいでしょう。
5. 設備・その他
こんな視点で住まいをチェック 通風・採光時間を変えて何度も建物を訪れてみましょう。室内の窓やドアを開けて、風はどの部屋からどこへ流れていくか、時間帯によって部屋に陽がさす方向がどう変化していくかを調 べます。 間取り家族で誰がどの部屋を使うか、どこにどんな家具を置き、どんな生活をするかを考えて見ていきます。収納や部屋の広さ、廊下の幅、階段の段差など、現在の住戸と比較しながら調べていくとイメージがしやすいです。 家事のしやすさ・設備キッチンでの作業はやりやすいか、動きやすいか、冷蔵庫はどこに置くかなど使い勝手をチェック。トイレや浴室は狭くないか、洗濯機置き場や脱衣場の広さは十分か、またコンセントの位置なども確認しましょう。家の周り戸建てでは周囲の住宅との位置関係を、マンションでは廊下に面した部屋とのプライバシーは保たれるかを調べます。車を使う人は駐車場からすぐに出して道路に乗せられるか、道路の状況なども確認しておくとよいでしょう。新鮮で健康な空気最近問題となっているシックハウスを防ぐためにも、室内の施工は低ホルムアルデヒドの材料が用いられている物件を選びたいものです。壁紙や床材、畳、ドアや家具などの接着材にはどんな建材が用いられているかをチェックしましょう。また、換気システムがついている物件もありますが、吸気口と換気口の位置をチェックして空気がどう流れていくかを調べましょう。また、断熱性や気密性の高い物件は冷暖房費が少なくてすみます。どのような断熱材が用いられているかも確認します。 事故防止バルコニーの手すりは子供が落ちないような高さか、玄関先や廊下、トイレ、各部屋との仕切りにつまずきやすい段差がないかを見ていきます。戸建ての場合は家の周囲を、 マンションは外廊下から建物を出るまでチェックします。 防犯性玄関や勝手口の鍵はピッキングに強いか、窓の鍵は簡単に開けられないようになっているか、ベランダ側は周りの住宅から見て死角になっていないかをチェック。セキュリティシステムがある場合は内容も確認しましょう。
6.管理体制はココをチェック!
「マンションは管理を見て買え」ともよく言われています。管理が適切に行われないと建物はすぐに古くなってしまいます。まず、建物を長持ちさせるための長期修繕計画があるかを調べましょう。そのほかにも細かい定めがあるものもありますので、ぜひ読んでおきたいものです。